第34回顕微鏡歯科研究会
こんにちは。歯科医師の小林です。
先日第34回顕微鏡歯科研究会を行いました。
院長と衛生士はデンツプライシロナ株式会社の松岡さんにお越しいただき、セレックの実習を行いました。
今までセレックではインレーやアンレーといった俗に言う詰め物の製作を行っておりました。
今回は前歯のクラウン、俗に言う被せ物の製作を行えるよう実習を行いました。
前歯の場合、形態や色合い等を考慮して製作する必要があるため、
しっかりと個々の歯に対応できるよう実習しました。
近いうちに当医院にて当日の内にクラウンを入れることが可能になるかもしれません。
また、歯科助手・新人衛生士は各種説明事項の確認を行いました。
当医院には健康保険適応の治療以外にも自由診療にて行う治療がいくつもあります。
単に歯を削ったあとに詰め物を行うといっただけでも、保険診療の銀歯、自由診療のセラミック治療。
虫歯の範囲が小さくプラスチックの詰め物で対応できそうなものなら、
色調が単色な保険診療のもので処置を行うのか、
色調や封鎖性を向上させた自由診療のもので処置をするのか、といくつか選択肢があります。
それら保険診療と自由診療との違いをしっかり理解し、説明できるようにしました。
小林はMTAセメントを用いた根管内充填の実習を行いました。
根管の清掃が終了した後に通常はガッタパーチャーと呼ばれるゴムで根管内を封鎖していきます。
しかし、根管の先端が直径0.5ミリを超えてきてしまうと
既成のガッタパーチャーを用いて封鎖をすることができなくなってしまいます。
その場合はMTAと呼ばれるセメントを充填していきます。
このセメントは精製水と練って用いる物ですが、根管内へ入れるため稠度調整が重要となります。
緩過ぎると流れてしまい、硬過ぎるとボソボソしてしまい詰めることができません。
またちょうどいい硬さであっても、詰めるのに時間がかかってしまうと途中で固まってしまうため、
迅速に詰めていかなければなりません。
手技の確認をすると共にアシスタントと術者の連携がしっかり取れるように実習を行いました。
今年もたくさんのことを勉強会で学びました。
それらをしっかりと患者さんへ診療で提供できるよう日々研鑽を積んでいければと思います。
来年もよろしくお願い致します。