なぜインプラント治療を専門にしたのか
所属学会
- 日本顕微鏡歯科学会
- 日本歯内療法学会
- 日本臨床歯周病学会
- 日本口腔インプラント学会
- 日本矯正歯科学会
- OJ正会員
(Osseointegration study club of japan) - AAP(アメリカ歯周病学会)
私の大学生時代は、歯を失った部位にインプラント治療を行うことは習っていませんでした。歯を失った後の選択肢は「ブリッジ」か「入れ歯」のみで、入れ歯を上手に作れるのが名医の条件でありました。入れ歯を上手に作ることはとても困難で、なかなか満足のいくものが提供できずに悩み、数多くの講習会に参加し、実践して改善する日々でした。
そんな中、1998年にJIADS(The Japan Institute for Advance Dental Studies)という卒後研修機関のセミナーを受講している時、講師の先生の症例発表に衝撃を受けました。無歯顎の患者さんに総義歯を入れるのではなく、インプラントを用いて着脱の必要ない固定製の歯を再建していました。患者さんは「今まで食べられなかったものが何でも食べられる」「家族と同じ食事が摂れて大満足」と言っていたそうです。
今まで無歯顎の人は総義歯しか選択肢がないと思っていたので、これで今までの問題が解決できると確信し、インプラント治療に夢中になりました。
この治療を学びたいと強く想い、すぐにJIADS講師の先生のクリニックに勤務させていただき、間近で海外から入ってくる最先端のインプラント治療を臨床で勉強させていただきました。勤務期間中は海外研修、国内のインプラント学会での発表、歯科専門商業誌への掲載など数多くの勉強の機会を与えていただき、成長することができました。
開業後も常に最新の知識、技術、設備を追求しています。私の両親にもインプラント手術を行い現在も入れ歯は入れておらず何でも食べられています。
初めてインプラント手術を行ったのが30歳。あれから21年経ちますが、インプラント治療は進化し続けています。インプラントは人の生活の質を高める治療法であることに疑いの余地はありませんが、複雑な口腔内環境において「長期安定」を維持し続けることは簡単ではないことを痛感しています。どんなに良い材料を使って高い技術で治療を行っても、患者さんの大切にする意識とのバランスが取れなければ不幸な結果に至ります。
年齢を重ねれば体の状況も変わっていきます。
そういった意味で、インプラント治療した患者さんとは生涯を通じて長いお付き合いになります。インプラントを入れて質の高い生活を取り戻された状態が少しでも長く続けていただけるよう、全力でサポートをさせて頂きたいと思っております。